【離婚後の子どもの心のケア】今だから言える子育ての苦労と、乗り越えるための取り組み

離婚前にいろいろあった我が家では、

【離婚】=

【子育ての軌道修正スタート地点】

でした。

落ち着いた今だからこそ話せる子育ての苦悩と、

それを乗り越えるために取り組んできたことなど、

離婚後10年間の子育て経験話を綴ります。

\ こんな人に読んでほしい /

お子さんを連れて離婚された方

精神的に弱っているお子さん、

荒れているお子さんのフォロー方法を知りたい方

我が家の離婚の理由

うちの離婚理由は、元夫によるモラハラや虐待行為が原因でした。

とりわけ長男に対する当たりが強く、

「躾のため」と理由をつけて自分の言う通りにできないと暴力をふるったり、

人格を否定する暴言、

異常なまでに長時間にわたる叱責

といった行為が年々エスカレートしていき、

それらの行為を辞めるよう私が何度訴えても聞く耳を持たず

元夫は「自分のやり方が正しい」の一点張り。

最後の方では、学校以外は外出を禁止するという行動制限を強制し、それを破るとまた体罰…。

ぎりぎりまで関係性を改善する努力をし続けましたが、日に日に悪化していく状況に決定打となる出来事もあり、離別を決意。

2011年に別居、翌2012年に離婚を成立させています。

神経をすり減らす毎日も、離れてしまえば解決すると、別居するまではそう思っていたのですが…

それまでに蓄積された子どもたちの心の傷は、そう簡単に癒やせるようなものではありませんでした。

離婚後の変化(長男のケース)

問題行動が一気に増加/その背景

長男は小学5年生の時に別居に伴い転校をしたのですが、抑圧されていた環境から解放されたことで、これまでにため込まれてきたものが一気に噴き出していくかのように、学校で度々問題行動を起こすようになっていました。

長男少年の事件簿 (`・ω・´)

授業中、小学校から大脱走事件

友人と取っ組み合い大暴れ事件

壁を蹴って教室に穴あけ事件

などなど…小学校~中学校の間は本当にひどいものでした。

長男氏、大暴れ(;´・ω・)

傍から見れば、間違いなく立派な問題児ですね。

長男のやらかし報告の電話が学校から私の携帯にかかってくるのはしょっちゅうのことで、そのたびに「…またか~」と、がっかりしつつ電話に出たものです。

もともとは明るく人懐っこい性格の長男。

暴れるようなタイプではなかったのに…

 

問題行動を起こす理由は、元をたどれば全て彼の精神状態に起因していることは明らかでした。

父親から理不尽な暴力や暴言、極端な行動の制限などを頻繁に受けてきた結果、

自尊心の低さ

大人に対する不信感

不安感や、やり場のない怒りの感情が常にあり、ちょっとしたことで爆発する

などが強く表れるようになっていたのです。

学校から残念な報告を受けては「うちの息子が申し訳ありません」と謝罪する日々。

私もほとほと疲れましたが、自分の感情をコントロールできないくらいにメンタルガタガタな長男本人が一番辛かったのは間違いないと思います。

状況改善に向けての取り組みと成果

長男の心配と周りにご迷惑をかけていることの申し訳なさで、当時は私もだいぶ悩みました。

もっと早くどうにかできなかったものかと自分自身を責めたりもしましたが、

どうにもならなかった過去を後悔している暇はありません。

母親として、どんなに時間がかかっても長男の気持ちが落ち着くまで見守ろう。

そのために出来る限りのフォローをしよう。

そう心に決めて今抱えている問題と向き合い、ひとつひとつ対策を立てて取り組むことにしました。

 


『自尊心の低さ』対策

好きなことに挑戦させて、一歩一歩自信を取り戻してもらう。

音楽に興味があったので、キーボードを買って弾かせたり、絵が好きだったので絵画教室に通わせたりして、とにかく本人がやりたいと思う事、得意なことをピックアップして、一歩踏み込んで経験する手助けをしました。

得意分野から少しずつ自信を取り戻し、笑顔でいる時間が増え、抱えていたストレスの解消にもなり良かったと思います。

行動や発言、存在自体を肯定する

彼が良い言動をした時はしっかり評価し、結果も過程も褒める。思っているだけでは伝わらないのでじゃんじゃん言葉にして伝えるよう心がけました。また、元気でいてくれさえすればそれだけで嬉しいという気持ちを、長男が幸せであれば私も幸せであることを、なにかある度に伝えるようにしていました。


『大人への不信感』対策

塾や習い事の先生など、身内以外の大人と関わる機会が増えるようフォローし、信頼できる相手を増やし、少しずつ不信感を払拭できるよう促す。

塾のお兄さんに可愛がってもらったり、幸い良い出会いに恵まれ、警戒心や過敏な反応も徐々に薄らいでいきました。


『不安感や怒りの感情』対策

長男のことを大切に思っていること、常に味方であることを伝え続ける。

ちょっと伝えすぎくらいでちょうどよかったと思います。「何かあっても家族がいる」そう感じてもらえることで安心感を増やしていき、気持ちの変化に良い影響が得られたと思います。

たくさん会話をし、気持ちを引き出す。

たわいもない雑談や、長男の好きなゲームの話など、普段から何でも話せる関係を維持しつづけました。困りごとや悩みは打ち明けてもらうようにしていました。本当に辛かった思い出などはなかなか口に出せないものです。それでも、その端っこをぽろりとこぼしたりすることで、彼の中でも少しずつ過去のことを自分なりに消化していく手助けになったのではないかと思います。


『学校からの苦情』対策

まずは親が先生から信用されること。

”問題児”の子育てをうまく乗り切るための必須要件だと思います。懇談会や面談時、電話口など、先生と関わる際は好感度が高くなるよう、言葉づかいや服装には気をつけましたし、仕事との両立は少し大変でしたが、役員の仕事なども引き受けました。

腹を割って話す。

無事に先生からの信用を得られたようなら次のステップへ。

折を見て担任の先生に、子どもの問題行動の背景をきちんと話す。

その上で見守っていただけるよう協力をお願いする。

先生のタイプにもよりますが、打ち明けることで誤解が溶けたり、親身になり協力的になってくれたりすることがほとんどでした。

真剣にお願いすれば、気持ちは伝わります。

先生を味方につけると何かと心強いですよ。

21歳になった長男の現在

焦らずに愛情を持って見守り続ければ徐々に良い方向へ行くことを、長年かけて実感してきました。

また、言い方は悪いですが、親の根回し力で子どもの生きやすさも変わってくると思います。たくさんの味方を作って環境を整えることができれば、メンタルの回復も早まると思います。

長男は今年で21歳。本来の明るい性格もすっかり取り戻し、今は無事大学にも進学し、家族や友人を大切にする陽気なおにーさんに成長しました。

高校入学以降はだいぶ落ち着いていましたし問題も起こさなくなっていました。

小~中学校時代にひたすらフォローし続けて本当に良かったと思うし、なにより長男本人、よくがんばって乗り越えたと思います。

本当は今もまだ、トラウマなどは見せないだけで心中に隠しているかもしれません。

万が一ぶり返すような事があったとしても、その時は愛情をもってまたフォローしてあげればいいと思っています。

 

離婚後の変化(次男のケース)

次男は離婚当時まだ幼かったので、直接的な攻撃を受けることは少なかったおかげもあり、長男のように荒れることはなく、手のかからない育てやすい子でした。

なので子育ての苦労話的にはそれほど記述することはなかったりします。

ただ、長男や私が辛い目にあっていたのを覚えており、それが今でもトラウマになっているようです。

離婚から10年経った今でも「父親」という概念自体に嫌悪感を持っていてることを、打ち明けてくれています。

そうかと思えば友達のうちの優しいお父さんを羨ましがったり。

複雑な心境なんだと思います。

また、やや心配性でナイーブなところがあり、そこも以前家庭環境が不穏だったことが影響していると思います。

長男同様、「安心感」がキーポイントだと思っています。

次男はまだ中学2年生。

これからも何でも話せるような関係性を維持して、ゆっくり時間をかけて焦らずにその成長を見守っていきたいと思っています。

離婚後10年目にして思うこと【振り返り】

子どもたちとの3人暮らしになって10年。

あの時離婚を選択して本当に良かったと思います。

積み重ねてきたことのひとつひとつが今の平穏な日常に繋がっていて、奔走した日々は無駄じゃなかったと思っています。

大変な時期を乗り越えてきたからこそ、家族の結束は固いですし、このごく普通の生活に日々充実感と幸せを感じています。

ありがたいことに、子どもたちは離婚してからこれまでの生活に大した不満もないし、片親だからということで嫌な思いをしたことは案外ないと言ってくれます。

長男の数々のやらかし事件も、今となれば思い出話を語るときにかかせないネタの一つとなっています。

今悩みながら子育てをしている方へ。

この経験談が、少しでも何かのお役に立てたら幸いです。

今が大変だったとしても、いつか笑い話になる日が来ます。

自分を責めないで。

他人を恨まないで。

過去を悔やまないで。

今自分ができることに注力しましょう。

子どもが大きくなるのは、本当にあっと言うまです。

いっぱい話していっぱいコミュニケーションとりましょう。

お子さんとの日々をたくさん楽しんでください。

 

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